月別アーカイブ: 2018年9月

【告知】鳳南研究所が本を出します【キャホホイ】

※題名の「キャホホイ」は当大介が起家を引いた時の歓喜のセリフですので、特に意味はありません。

鳳南研究所が、本を出します。
その名も「現代麻雀の神ワザ」。10月12日発売予定です。
10月12日っていうともうあと2週間後くらいですね


↑コレ。なんか表紙カッコイイ

本の内容としては、このブログと同じような形で、鳳南の強者達の牌譜から気になる部分をピックアップし、検討していくというものです。

目次↓

本の中では、大和田頭取さん、秋田のにんにくさんとの「牌譜検討座談会」も掲載しています。ちょっと飲みながら本人たちの牌譜について聞いたんですが、はっきり言ってめちゃめちゃ内容が濃い。二人とも思考の幅がめちゃめちゃ広くて、そんなことまで考えてんのかよ、こりゃ敵わんわ!という感じ。


※こちらは座談会の記事のほんの一部です。こんな感じのヤツが満載です。


私は麻雀覚えたてのころ、新しい戦術本を見るとワクワクしてたまんなかったんですよね。「ああ、これ読んだらまた強くなってまうやん、どないしよ…///」みたいな。私の麻雀仲間にカッコいいテンパイを果たすと鼻息をフンフンしだすヤツがいるんですが、そんな感じです。高揚感。胸の高鳴り。でもある程度強くなってからはそういうのはあんまりなくなってしまいました。
この本は、麻雀オタク向けの本です。はっきり言ってレベルは相当高い。ですんで、「もうオレには戦術本から得ることなんてなんもねーよ!」と思う方にも是非読んでもらいたい一冊です。読んでいるうちに「何これすげえじゃん!オレも取り入れてみようかなあ。あーなんか麻雀打ちてー!」ってなることを保証します。高揚感、あります。ご期待下さい。

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天鳳強者研究56:gousiさん(天鳳位) 競技打法を天鳳にアジャストさせた新天鳳位!


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2018年9月9日、天鳳TLが湧いた。
実に2年ぶりにヨンマ天鳳位が誕生したのだ。

天鳳ID「gousi」さん。連盟プロとして活動を行う傍ら密かに天鳳を打ち続け、ついに頂点にたどり着いた。天鳳位に到達してからプロ入りしたASAPINさん、すずめクレイジーさんを除き、麻雀プロとして初の快挙である。おめでとうございます。

さて、天鳳位が生まれたとなると、鳳南研究所としても放っておくわけにはいかない。実に半年ぶりに、ブログに記事を書くことにした。




gousiさんの牌譜を見た印象。競技麻雀打ちの強さと天鳳打ちの強さの両方を兼ね備えているな、という印象。

競技麻雀打ちの強みは、ズバリ「手牌の安定感」「場況対応力」じゃないだろうか。競技麻雀では周りの好形率が高いため、自分も好形を作っていかないとめくり合いで不利になりやすい。また高打点に寄せる手組みも多くなるため、終盤に手詰まらないようにするための工夫が必要になってくる。

逆に天鳳打ちの強みは、「貪欲にアガリに向かう姿勢」である。受け入れを狭めず、遠い仕掛けなども駆使しながら、先手ならば自分の和了率をギリギリまで上げに行く。これが天鳳打ちのいいところだ。

gousiさんはある意味で相反するこの二つの「強み」を融合させ、それをうまく天鳳というフィールドに適応させている。牌譜を見ながらそんな印象を受けた。


オーラス2着目で、できるだけリーチを打ちたくない局面。この1m切りは、天鳳のオーラスのお手本のような一打だ。3pを残すことでタンヤオ変化、好形(≒平和)変化を残す。先に引いたところで立直を打てない2m受けを残す意味合いは薄い。、

 


うっかり切りたくなる8pだが、これは残しておかなければいけない牌だ。7pを引いた時の形が段違いで、8pを切っていた時には
345m3556667p23s北 というネックの形が残るイーシャンテンとなるが、8pを残した場合には
345m35566678p23s という好形確定のイーシャンテンとなる。今回で言うと自分が段トップ目であり、8pが親の現物であることも大きい。

このチーは面白い。

面前でのタンヤオ、平和、三色、ドラ引きがあるため、一見して平均打点の下がり幅が大きく、チーしづらい牌ではある。が、実際のところこの2sをスルーした場合には、残り2枚の5pを引かなければ三色にはならず、実はかなりなりづらい。親が両面ターツを落としており早そうなことを考慮すれば、名残惜しいがここでチーテンを取ってしまう方が有利になりそう、という思考であろう。何せ、この点棒状況では親リーを受けるとかなり押しづらい。仕掛けても高目三色のため打点はそこそこ。

赤5s引きを活かすためチーではなくポンという手もあるが、念のためラス目の現物を残したというところであろう。

その次局。このピンフドラ1をダマテンとした。巡目が遅く、後々の対応力に自信がなければ、リーチとしてしまった方がわかりやすいだろう。しかしラス目が離れている状況で、どこから追っかけが来てもおかしくないため無理せずダマとした。この辺りは競技麻雀的な安定感の取り方である。


こちらは下家の仕掛けとの兼ね合い。5pを残せば25p引きでのタンヤオ変化があり、満貫になる可能性も出てくるが先に5p切りとし、発を絞った。下家はタンヤオというよりもバックやトイトイなことが多そうなため、5pよりも発を絞っておこうという意図であろう。


あっさり2巡でツモアガリ。優勝者のツモだ。

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東発の親番。ポンテンが取れる1pだが1枚だけ?スルー。

愚形愚形のイーシャンテン。だがマンズが4連形含みで変化が多く、ピンズの37引き、ソーズでの両面変化と、三つの色のどこでも好形を作れる余地がある。東発の親番なら、もうちょっとだけ大振りしてみよう、というところであろう。リーヅモ中でもいいし、ドラ引きも三色もある。


これがうまくハマって3900オール。完全に良いアガリだ。


東バックで5800になる赤5sはチーして・・・

 

次巡出てくる3sも当然チーして・・・


8m切りですよね。

上家は1副露とはいえ赤5sまで切ってきていてテンパイ率は結構高そうである。自分の河も上家の河も煮詰まって見えるこの状況では、あまり東の出は期待できない。見た目以上に和了率が低く、そんなイーシャンテンで上家にドラを切っている場合ではない。

 


こちらも良い一打。西家や北家は変則手の感があり、将来的な安全度は2m>西となりそうだ。またマンズが非常に安いため2m縦引きの変化にもかなり期待でき、3m引きのマンズ二度受けでも十分嬉しいところだろう。

この3sは上家への先切り。ここが3sを切れるギリギリのタイミングだろう。


オーラス。ここは少し捻って2s切りとした。ペン3sがかなり強そうに見えるため、1枚切れの2sを切ってペン3sに固定。トップまで6900点差、できればこの一局で終わらせてしまいたいため、ドラ受けの5pを残す。これはなかなかマネできない。


トップ目の南3局。西は自風。この2pは当然ポンして前進していくが・・・。


なんと6p切りである。
西のみで一局つぶしても良いが、ここはトイトイで勝負を決めにいくコースまで見た一打とした。東ポン打8sでの3p単騎は結構盲点になりやすいところである。

現状2着目と6300点差だが、それだけではなく3着目、4着目の点数も関係してきているだろう。2着目の下家は現状ラスが遠く離れているため、ここで自分が1300を和了った場合、オーラスはゆっくり満貫を作りに来ることが予想される。3,4着目がもう少し近ければ3p切りとしたかもしれないが、下家が余裕のある状況でこの巡目ならば、6p切りで決めに行くというのは面白い。工夫してるなあ。

こちら南3局のトップ目、役なし36mテンパイ。リーチを打つと親もオリに回りそうだし普通はリーチを打つところだが、ここはダマテンとした。36mあがれなさそうすぎワロタダマ、といったところだろうか。それとも誰かの捨て牌に何かを感じたのだろうか。


こんな感じである。全体的に工夫が多く見られ、見ごたえのある牌譜だった。いつかプロの大舞台で、すずめクレイジーさんとgousiさんが対決する日を期待しています!

 

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