5ブロックで打つか、6ブロックで打つか。
例えばこんな牌姿だと、手牌構成は
の6つのブロックに分けられる。打2pとしてこのブロック数を維持するのが6ブロック打法。それに対して先に89mを払い、一手進んだ時に手厚く受けられるようにするのが5ブロック打法だ。
現状では、手役などが絡まない限りは5ブロック打法が「牌効率に忠実」とされている。受け入れ枚数だけで言えば、2p切りは、2シャンテン→1シャンテンの受け入れを2枚増やす代わりに、1シャンテン→テンパイの受け入れを4枚減らす打牌だ。これだけ聞くと悪手のようだが、最終的な好形率は高まるので単純比較はできない。
まあ基本的には5ブロックが正義とされているわけだが、果たして本当にみんな5ブロックで打っているのか?
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これはとある鉄強の一打。先に両面を決める6ブロック打法。
強者でも、結構こう打つ事も多いのだ。なぜか?好形でリーチを打ちたいからだ。
そりゃ和了率だけで見たら、マンズのカンチャンなりソーズ一枚切るなりどこかを外した方が高いかも知れないが、最終的な両面率を高めると、放銃率の減少にもつながるのだ。この局面、リーチを打てばほぼ親が攻め返してくる。その時に愚形では心もとないし、更に言えば先制リーチもかけづらくなる。こうして好形率を下げない手組みをすることで、少しでも好形でリーチが打てる工夫をするのだ。
好形リーチを打ちたい時の6ブロック一考
牌効率は、状況によっても変わってくるのだ。
これは面前派、リツミサンの牌譜より。こういう6ブロックもたまに見る。ドラが3pなので、「牌効率」で言えば1p切りの5ブロック。しかし打点的な意味での安定感を求めるなら1s切りだ。
この手で打点を確保する手段としては、ドラの3p引き、赤5s使い切り、少し遠いが789の三色、この3つだろう。特に赤5s使い切りはこの手の最重要事項と言っても過言ではない。使い切れればまあ愚形2600にはなるからだ。2s引いても赤5sが浮いてしまう。そんならもうここで固定したらよくね?ということで1s切り。
1p切りはドラを2枚引いたときに使い切れず、89p払いは三色が消える。「牌効率」ではなく「打点の残る牌効率」で打つ、リツミサンらしい6ブロックだ。
・・・とまあこのように、強者でも6ブロックに受けることはしょっちゅうある。強者達は型にはまらない。私なんかはほとんど5ブロック専門で生きてきたような感じなのだが、我ながらなんというか型にはまりすぎているような気がしている。でも多分私と同じような「6ブロック恐怖症」に陥っている人は少なくないんじゃないか、という気がしている。
こちらは太くないおさんの5ブロック。好形が足りているこの手であれば、必ず2pに手をかけなくてはいけない。2mや4mを切ると、瞬間の受け入れ枚数が4枚増えるため少しお得に思えるが、それは5ブロック打法を完全に理解していないように思う。なぜなら・・・・
4578p56s引きでカン3m受けが残るからだ。この形になったあと、ピンズを先に引いた場合は結局4mが出ていくのだが、ダイレクトに3mを引いたときも47sを引いたときも4mが活きてくる。牌効率の教科書みたいな一打だ。
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