今回の強者研究は、「iq180真剣様」の牌譜を研究。
iq180真剣様といえば、福地先生との対決のエピソードなど話題性豊富な方だが、実力も折り紙付き。
鳳南のトップ率ランキングを見てびっくり。
1000戦以上のトップ率で、名だたる強豪達を抑えて1位。それも0.300というのは群を抜いている数字だ。ラス率こそ.242と高めだが、それでも安定8.3段。鉄強と言って良い成績を叩き出している。気になるので、どんな麻雀を打っているのか見てみることにした。
打ち筋は、「全局参加型のフリーの強い人が、そのままの打ち筋で天鳳を打っている感じ」とでも言えば良いのだろうか。彼の天鳳での打ち筋を如実に表しているのがこのリーチ。
南2局のこの点棒状況でこのダマ満貫を曲げるのだから、相当トップ取りに寄っている。トップ取りなら、一躍トップに躍り出るべく、跳ツモを狙って曲げるところだが、天鳳だとかなりダマ寄りの手牌だ。選択の是非はともかく、このフリー麻雀スタイルで、鳳南でもきちんと結果を出しているのはすごい。
これなんかもそう。ハイテイはラス目の北家に回るが、トップ目親のツモ番を無くし、トップが決まってしまう決定打が出ることを避ける。ラス目にハイテイを回すことで親に放銃させ、ダンラスを作る・・・という意図もあるかもしれないが。
というわけでこっからが本編です。
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リーチを受けるも、まだまだ撤退の季節じゃない、とばかりに、4mチーして食い延ばし。粘りにかかる。
58sがリーチ前に切れているため、外側通る理論×2で切った感じか。愚形愚形のイーシャンテンからはラフな押しに見えるが、勝算はある。赤5s以外のドラが見えているため、さほど高くないだろうと見てのプッシュだ。
親が2フーロしているが、お構いなしで自分のチャンタ作りに没頭する。
リーチがかかり、9pくらいは押してみるものの・・・
3sを引いてきてちょいオリ、
5sを引いてきてギブアップ。全局参加とは言っても、最後まで参加するわけじゃなく早退する時もある。
ドラはもちろん、8pも残して三色を消さない。この一打は・・・
④センチさんのこの一打に似ている。魅力のない手なら、一枚引くだけで魅力ある手になる孤立牌を離さない。打点作りのコツだ。
かわし手。通常ならドラを切って白と2sのシャンポンに受けるところだが、下家が染めていて白が出にくいためカン3sに受ける。
そしてこの局が凄かった。
ドラの南をポンした局面。ダブ南ドラ3、三色がつけば跳満の手牌だ。前順切った3pを引き戻して・・・
3pを空切り。これを見たときは、「わざわざピンズ通しやすくする必要ないだろ、何をやってんだ?」と思った、しかし・・・
2mを引いて14sテンパイ。2sが早めに切られていて良い待ちだ。しかしこれが最終形じゃない。
1pを引いてきて高目三色になり・・・
こうだ!!場に安いためとても捉えやすそうで、かつトイツ落としした3pのまたぎの待ちが完成した。これが最終形だろう。
これは1pをツモってきてこの形になっているが、4pをツモっていた時のことを考えてみよう。
(※画像は合成です)
これだと、完全に盲点になっている1pが、三色の高目となっている。こうなった時は当然14pに受けるが、3pがトイツ落としに見えるかどうかで高目の1pの出やすさが変わってくる。
つまり彼は、この時点で4p引きの最終形の可能性を考え、三色を成就させやすくするため、3pを空切りしたのだ。この牌姿の時点で、そんなこと思いつくだろうか?雀力の高さを物語っている。
テンパイしていた対面から、高目の4pが出て12000。これにて勝負あり。
宣言牌がチーされているのでわかりづらいが、今親のリーチを受けたところ。テンパイだが、フリテンのメンピンでは勝負にならず、8mを抜いて撤退するが・・・・
9sをチーして打9m。7mにくっつけてのテンパイを目論む。ケイテン取りのお手本のようなチーだ。テンパイ時に出て行く2mもシャンポン・単騎にしか刺さらない牌。
親が発、白を鳴いている局面。前順こそ1sを切ったが、意を決して、といった表現が合うだろうか、ここでドラの中切り。1000点の2シャンテンだが、全局参加して全局アガリ切るためには、「ヤバイ牌」を序盤に処理しておくことも大切。とはいえ、さすがにこれはやりすぎにも見えるが・・・。
トップ目と3300点差の2着目。牌効率通りなら6mだが・・・。
ここは2m切りを選択。牌効率とは言っても、トップ目でオーラスを迎えられない2600になる受けを増やすよりも、5200を確定させ好形を追う。結果としてこれがうまくハマり、2000-3900ツモでオーラスへ。
そのオーラス、2着目とは8500差。
下家は最近ノリにノッている「ASO部@福岡」さん。ダマで出アガリでもラス回避の条件を満たしているが、トップ目の真剣さんが差し込んでくれるかも、と見てリーチ。
これに対し真剣さんも、意を汲んでまっすぐ手を進めて放銃。2着目も存分にゼンツできる局面だけに、2着目の手がまとまる前に終わらせたいところだ。最後は鳳凰卓らしい幕切れとなった。
「iq180真剣様」、もうちょい良いネーミングはあったかも知れないがw言うだけあって麻雀は確かに強い。
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