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26人目の強者研究は、天鳳位のコーラ下さいさん。第七期天鳳名人戦にも出場中だ。
コーラ下さいさんは字牌の扱い方がうまく、ホンイツ・トイトイなどの字牌系の役をうまくアガる印象が強い。また、ドラドラだがどうにもならない手では、役牌後々付けと他の手役の両天秤!みたいな仕掛けも目立つ。
仕掛けは守備力を重視している印象で、ちょっと無理気味の仕掛けをする時は、いつでも対応に回れるような手の組み方をしている。
コーラ下さいさんはもう段位戦を打っていないため、サブアカウントの「上段青テン」さんの牌譜から。ちなみに「上段青テン」とは昔のパチンコの「青七上段テンパイ」の略らしい。私はパチンコは全く詳しくないのだが、麻雀にたとえると国士13面待ちとかそんな感じっぽい。多分。
ドラドラの手で2枚目のカン4mが出たところだが、これはスルー。アガリたい手・局面だが、安定感のない手牌からの仕掛けは慎重。
2段目後半に入り、ここでチー。ラス目の親の安牌を消費するのも怖いが、この手牌であれば勝算はあるだろう。
こちらもドラドラの手牌。今度はこの7sをチーした。
789三色と役牌後々付けの両天秤の仕掛け。「アガリ易さ」という意味での安定感はあまりないが、字牌をキープしつつ進めることで守備面での安定感はある。面前で進めてもテンパイすることは少なそう。鳴いても大体アガれないが、面前で進めるよりはアガれそうだ。ダメもとの仕掛け。
字牌を溜め込みながら進行していたが、対面が謎の2フーロ。
そして生牌の白を切ってきたトイメン。自分の手には南が浮いている。こうなったら即時撤退だ。ダメもとで仕掛けた以上、手にならなければすぐさま対応に回る。ここから先は、もうオリの気持ちで進行していくだろう。
南2局、ドラ4のテンパイだが、早くも親からリーチがかかっている。出て行くのは危険牌の4p。さて、この局面での選択は・・・
リーチだ。
ラスを引きたくない天鳳において、3着目から親リーに飛び込むのはかなり危険な選択だ。しかし、ここでアガってしまえばラス回避の決定打になるだけでなく、トップも見えてくる。
3→4への着順落ちは150pt、3→1への着順アップは90pt。この巡目の両面リーチなら、和了率は放銃率の倍以上ある。ここは追いかける一手。
「3着→1着になれる両面テンパイは、ラス落ちの危険があってもめくり合え!!」
多分この手をオリても、ラス率はそんなに下がらないんじゃないだろうか。天鳳だとどうしても消極的になりがちだが、3→1のアガリはやっぱり大事なのだ。
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この8pをポン。この選択は意外に見えた。「安定感」という意味で、ここから鳴かなくてもいいんじゃないかな、と思ったが、
天鳳位はもう少し別のものを見ていた。一手先のトイツ手だ。7pもポン。
7mもすぐに鳴けて5200テンパイ。なるほどな。放銃リスクはあれど、これをアガればトップにかなり近付くところ。手牌を短くするだけの価値はある。
これもドラドラの手。何も考えず中を切ってしまいそうなところだが、天鳳位の選択は、2sが残り一枚しかないため打3s。
東1局。ポンすると安牌がきつくなるかも知れないが、ドラもあらかた見えていることだし、取れるテンパイは取っておく。こういうところでうっかりアガれると非常に大きい。
面前でのアガリは厳しいところか。79s辺りを引いての三色仕掛けより、字を重ねてのポンの方がアガリ目がありそう。守備力も考慮して、1枚切れ白を残しての8s切り。
ドラ3の手。ターツは足りているため、好形変化よりも字牌の重なりを優先して進めていたが、まさかの4枚目の5sを引いてきた。ここでの選択は・・・
ツモ切り。カンしてドラを増やしても意味ないし、中切りは中途半端な感じがする。カンのメリットが少ない。
すぐに出た1mをポンして、トイトイと役牌後々付けで手を進める。トイトイダッシュ風味。
逆にこの手牌では、2sより先に東を切る。親にダブ東を鳴かれるのは嫌だし、南家、西家は変則手っぽい。自分は東を重ねてもたいして嬉しくないので、重ねられる前に切ってしまう。
そして2pポンから入って白トイツ落とし。なんだかきな臭い場況で、ここが手牌の見切りどころと見てスタートした。三色の3900コースもある。
字牌の扱いのうまさは、12代目天鳳位のおかもとさんにも通ずるところがある。明確な基準を作るのは難しいし、なかなかクローズアップされないところだが、地味に重要なところだ。
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