月別アーカイブ: 2017年11月

天鳳強者研究31:たの@さん(田内翼プロ) 競技の引き出しも持つハイブリッド麻雀!【過去掲載分】



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32人目の強者研究は、天鳳ID「たの@」さんこと、プロ協会の田内翼プロだ。

プロ協会の雀王戦リーグでは、昨年Aリーグ入りを果たすと、今年はすぐさまAリーグで2位を獲得し、3位までが出場できる雀王決定戦へ駒を進めた。決定戦では惜しくも金プロの前に破れ、初出場初戴冠とはならなかったが、存分に力を発揮していた。

私はプロ協会の関係者でもなんでもないのだが、数年前、田内プロがB2リーグ辺りにいた頃、すでに田内プロの噂を耳にしていた。「関西の田内はマジで強い」。私のようなパンピーにまで噂が聞こえてくるんだから、協会内での評価は、推して知るべし、といったところだ。

その田内プロ、天鳳を始めるとやはりここでも恐ろしい成績を残し、なんと653戦という早さで八段まで昇ってきたのだ。早杉寧香?

そんな田内さんの天鳳の牌譜を見てみると・・・雀王決定戦で見ていたのとは違い、かなりスピード&守備寄りにしている印象。大物手をじっくり作ってドガーン!!というタイプではなく、先手を取ってリスクを少なく加点することに重きを置いている印象だ。
そして写真は、歌手の誰かに似ている。あのー・・・ゆずじゃなくて、175Rじゃなくて・・・なんだっけ。名前が出てこない。まぁいいや。麻雀の時間だ。

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場況に殉じる

これは面白い選択。場況の良さに殉じ、47mよりソーズの二度受けを残す。

こりゃすごい。麻雀だから「たまたま」なんて言うのは簡単だが、ピッタリハマっている。

これも場況込みの判断。現状5ブロック足りており、全員が9sを切ってきており、ソーズの6789部分は横伸びが期待できる。2p2p中中と落としての平和やイッツーまで見て2p切り。

守備意識の高さ

守備意識はかなり高い。仕掛けに後れを取ったら即時に撤退するのだが、他家にも安全なマンズや北は温存し、3sから。結構勇気のいる選択だと思う。

これも同じく。間に合わないと見るや、北や白は温存して2pから。
この辺りは、天鳳だとあまり見ないが競技麻雀なんかだと良く見る撤退手順だ。天鳳だとやっぱりちょっとでも手を進めつつで字から切るのがスタンダードですよね。
どちらが良いとか悪いとか言いたいわけではなく、これは引き出しの一つとしてあっても良いかもしれない。リーチを受けて手バラの時、字を残して先に中張牌から切っていくのと同じ感覚だろう。

ペン7m残りで仕掛けていたところに7mをアンカンされた。完全安牌の8mを残し、9mから。強者はこの辺が本当に丁寧。

コバゴーリスペクト

ルールが違うので当たり前なのだが、雀王決定戦では絶対鳴かないだろうなーと思いながらみていた。天鳳では最近「東場フルスイング打法」でこういうのをギリギリまで鳴かない選択が主流になりつつあるが、田内プロは安定感を重視。小林剛プロっぽい。

この8s切りも小林剛プロっぽい。8s3pがそれぞれ1枚飛んでいるため、テンパイまで白を持っておく。

これもめちゃくちゃ小林剛プロっぽい!!打点はある仕掛けだが、先に形を決め、多少安全な発を持っておく。発単騎になっても強い。
もしかすると小林プロは6pから切るくらいかも知れない。そんなことないか。

押し引き

上家は、3sチーして打7sだった。チーして切るべきは・・・。

3sだ。3sが36sに当たる場合は、鳴く前の形が44557sXX(Xは雀頭)ということになるが、雀頭のXがあるなら7sは不要。Xが8sや9sの場合はあるが、8s9sとも3枚飛びのためそのパターンはない。
逆に、食い延ばしの23457sや45677sからの仕掛けが匂う(45677sからの仕掛けは7sに反応がないため、ないだろう)。7万点持っていても怠らない。というかもう体に染み付いているのだろう。
(食い延ばしの読みについては「テンパイtoテンパイの仕掛けを見破れ!!食い延ばしパターン一覧」の記事を参照)

2枚目の4mだが、スルー。片アガリ三色でかわしにいくかと思ったが、これは意外だった。安牌に乏しいため、チーして1m切りはちょっと不安定と見たか、それとも面前でぶつけに行きたい感じだろうか。上家のリーチはツモ切りリーチだが、4mは先に一枚切っているため、1mが切りづらいというわけでもないだろう。

東1局、親リーチを受けたところ。

西を切るのは簡単だが、果たして本当に得だろうか。3mが4枚見えているこの局面、赤5mにくっついて勝負になるのは6mだけ。ピンズにくっついた場合には、赤5mが出て行く。5mはそれほど危険には見えないが、2600止まりの手で赤を切るほどのもんでもない。一手先を見据えた撤退。

対ラス目リーチだが、まともな安牌もないため勝負。3pと7pの比較では、89pが切ってあり、愚形に刺さりづらい7pから。

これはオーラス、現状トップ目でラス目リーチが来ているところ。安全牌は5sの1枚しかないが・・・。

ここは腹をくくって勝負だ。オリきれる保障なんてまるでなく、通ってない筋も無限にある。刺さって即ラスだと痛いが、最悪満貫打ってもまだ2着目で西入りするだけだ。自分が両面テンパイなら押すしかねえ!!!


協会には、渋川難波プロや菊地俊介プロを元祖に、木原浩一プロ、中嶋隼也プロ、みんな大好き比嘉さんなど、天鳳十段や元十段が勢揃いだ。田内プロもそのうち仲間入りを果たす日が来るかも知れない。

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【天鳳強者の麻雀観】目先のテンパイにつられろ!!



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お知らせ
11/27(月)より、ブログの更新をストップし、「鳳南研究所 ウォッチ版」の連載に移行します。

少し前ツイッターで、コレを鳴くか鳴かないかが話題になった。↓

少し前、って言ってももう2ヶ月も前なんだなw月日の流れは早い。
ゼロさんのブログのこの記事でこれについて言及されていて、「鳴かなくても良いと思うけど鳴いても良いと思う、微妙な線じゃない?」といった事が書かれていて、ほー、そうかもなー、難しいとこだなあ、と思った覚えがある。

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ところで・・・

強者の牌譜を見ていると、結構似たような場面に遭遇し、結構テンパイを取っている。

5200点差のラス目リーチを受けた3着目。トトリ先生19歳さんはポンテンを取った。
アガれそうにないカン6mテンパイ、安牌は8p一枚のみとなるが、うっかりアガれてしまえば相当大きく、テンパイ料もバカにならないところ。ここが勝負所とみて、テンパイを取る。

点差的に余裕がないなら、アガれそうになくても目の前のテンパイは取る。訪れるかどうかわからない手詰まりのピンチを恐れるよりも、目先のアガリ抽選を受けに行く。

これはたの@さん(プロ協会の田内プロ)のポンテン。1000点の現張り。現状トップ目で、局消化の価値はかなり大きいところ。ラス目リーチの安牌を消費してしまうが、残り5順くらいで安牌が2枚残るため仕掛けやすいか。

ある程度安全が確保されており、アガれれば相当大きい。これも目先のテンパイはやはり偉い。テンパイ維持できている間にアガれたらボロ儲け。逆に言うと、テンパイ取らない間にアガリ牌が出てしまったら、大損ぶっこいたことになる。

以前「打点を作ることは和了率アップにつながる」の記事で、押し返せないテンパイをたくさん組んだところで、アガリ率は大して上がらない、ということを書いた。
ただ当然ながら、安全にテンパイを取れるなら、取るに越したことはない。たとえテンパイを維持していられるのが1巡でも2巡でも、その間にアガれてしまえばそれに越した事はない。アガリはやっぱり偉いのだ。

これはちょっと趣が違うかも知れないがwトトリ先生19歳さんの天鳳位昇段戦より。
東4局、現状2着目だが、ダマでもアガれるピンフで、ラス目のリーチに安全牌を切って追っかけた。放銃してラス目で南入となるとちょっと悲しいが、安全牌切ってまあまあアガれそうな36sなら、局収支最大化のため追っかける価値あり、といったところだろう。

麻雀において、自分がアガれなかった場合には、ツモられやテンパイ料などで大体失点することとなる。放銃のリスクが高い天鳳においても、麻雀の性質上、自分のアガリが最強なことに変わりはない。特に相手リーチを受けている局面での自分のアガリは、ほぼ無条件で偉いと言って良い。人より多くテンパイ取って、人より多くアガろう。

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