今回は特上卓で十段に2回タッチし、最近鳳南でも九段になられたはぐりん@さんの牌譜から。この人はすずめクレイジーさん系統の、面前型の強者。面前型は天鳳だとどうしてもスピード負けしがちだが、そこを打点力と対応力でカバーするのが面前強者の特徴だ。
基本的にあまり前には出ず、面前で打点を作っていけそうな時だけ押し返す。多分、和了率・放縦率・副露率全部低いタイプなんじゃないだろうか。
・・・と牌譜を見て漠然とそう思っていたのだが、はぐりんさんのブログを見てみたところ、なんと副露率は20%切っているとのこと!!
面前派と呼ばれる人でも大体20%以上はあるのが天鳳だが、こりゃ驚きだ。他に20%切っている九段なんているんだろうか・・・。
親でドラドラのイーシャンテン。もうちょっとだけ粘りたいところだ。
最近たまに聞く、「28切りリーチの裏筋通る理論」。2切りリーチなら36が、8切りリーチなら47が通りやすいという理論だ。
これは宣言牌の2やら8が複合形で使われていないことを前提に語られているが、実際に見る28切りリーチって、2や8をかなり引っ張った感のあるリーチが多くないですか?上画像のリーチもご他聞に漏れず、ピンズソーズがバラ切りされた後の8m切りリーチで、複合形の一部から切っていたとしてもなんらおかしくないと思うのだが・・・。
更に、場を見渡せば8mや9mが切れていて、9mバッタや8mバッタに受けるよりもペン7m、カン7mに受けるのが自然に見えるところだ。ここは7mよりも2mでのプッシュを選択。
上家はペン7mが入り目のカン4mリーチだった。ちょろっとちょろっとずつ押して満貫の和了。強い。
これはまぁスルー。
これでもスルー。
これもスルー。
満貫のダブルバックですらスルー。
西場ラス目リー棒2本ですらスルー!
5800のチーテンすらスルー!!
これだけ鳴かなくて、じゃあいつ鳴くの?
いまでしょ!
何と言うか、切れ味がありすぎる。ASAPINさんが鳴くなら全然わかるのだが、上記のを全てスルーした人がこれをしっかり鳴けるのはすごい。カラい。カラすぎる。完全にチーすべき牌だ。
トップ目でラス目の親番なら早く流したいところ。どうせリーチしたくないので鋭い3900チーテンを取る。スルーしても好形が全く確約されていないし受け入れも大して広くない。
面前派の強い人は、普通の人が鳴くような手をスルーしても、こういったスルーしがちだが鳴くべき牌は絶対に逃さない印象がある。鋭いぜ。いいもの見せてもらった。
親の謎の西ポンが入ったところ。甘い牌は一枚も降ろさない構えの9mトイツ落とし。天鳳のお手本、というか麻雀のお手本のような絞り方。9m以外を切る強い人ってあまりイメージできない。
4トイツから一枚外すが、7mではなく3s切り。瞬間ターツが足りなくなるが、ピンズが伸びることを想定するならば3sを落としておいた方が後の形が強くなる。面前派っぽい面白い一打だ。
こんな白は当然スルーして、
2段目後半にこれくらいになるイメージで進めないといけない。
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全体として、場が非常に良く見えており、丁寧な麻雀という印象を受けた。
天鳳界初の、特南と鳳南のダブル十段達成なるか。
さらなる活躍に期待したい。
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牌譜:
http://tenhou.net/0/?log=2017100312gm-00a9-0000-df6f630b 1位
http://tenhou.net/0/?log=2017100312gm-00a9-0000-ca0760ae 2位
http://tenhou.net/0/?log=2017100311gm-00a9-0000-f5ba4046 1位
http://tenhou.net/0/?log=2017100310gm-00a9-0000-c6b195af 4位
http://tenhou.net/0/?log=2017092903gm-00a9-0000-16d0eaeb 1位
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はぐりん氏のブログの天鳳の成績を見たら副露率は24.9%ありましたが
誤記でしょうか?
コメントありがとうございます!
http://hagurin-tenhou.seesaa.net/article/453541805.html
↑はぐりんさんのこちらの記事に、鳳凰卓でのフーロ率が20%を切っている、との記述があります。あくまでも鳳凰卓のみのフーロ率です。わかりづらくてスミマセン!
あ
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