昔一度だけ、競技麻雀の大会に出たことがある。当然赤は入っていない上、一発・裏なしという古臭い伝統的なルールだ。
なんだか知らないがやたら場の空気に気圧され、緊張しながら迎えた初戦の東1局。幸先よく満貫をツモった。
裏ドラがめくれないことに違和感を覚えながらも、「2000-4000!」と申告。上々の滑り出しじゃねーか。
と同時に、同卓していたプロが顔をしかめながらあがった手牌を覗き込んでくる。
なんやねん?一発とか裏ドラはなくてもさすがにイーペーコーはあんだろ?早く点棒払えって。おん?そう思っていると、プロは思いもよらない一言を放った。
「その手はテンパネしないので2000-3900ですね」
なにーー??「にせんさんぜんきゅうひゃく」だとーーーー???
涼しい顔で「あ、ハイ、すみません」とか言いながらも、思わぬ指摘に動揺が隠せない。なるほど。完全にフリーのクセで「2000-4000」と申告していたが、2000-3900とかそういうのがあるやつなのね。古臭えなわかったよ。いいじゃねえか。それなら俺が真の点数申告というものを見せてやろう。オレが点数申告で点数申告がオレだ。ににににせん、しゃんぜんくうしゃく。お、オッケー。噛まずに言えるぜ。
この半荘はその後に「純正2000-4000」(勝手に命名)をツモってトップだった。プロはラスって悲しそうだった。ざまあ見やがれ!!一応フォローしておくとこのプロには何の罪もない。
2半荘目。今度はプロのいない卓で、おばあちゃん2人+おじいちゃん1人の卓。
「若くて強そうなお兄さんが来たわね~^^」とかなんとか和気あいあい。ヘッ、そこらへんの若くて強いお兄さんと一緒にされちゃ困るぜ。オレを天鳳何段だと思っているんだ。目にもの見せるべくシャキッとリーチしてバシッとツモりあげた。
ツモった瞬間、卓周りのサポートのために立ち番をしていたプロが不安そうに近寄ってきた。
わ、わかってるって。アレだろアレ。
「・・・に、にせん、さんぜんきゅうひゃく!!!」
決まった・・・・!「バルス」と並ぶ決めゼリフ、噛まずに言えた・・・・!!寄ってきたプロもほっと一息。余韻に浸りながら点棒を渡されるのを待っていると、トイメンのおばあちゃんが想定外の言葉を発してきた。
「えー?にせんざんきゅう?2000なの、3900なの、どっちなのよ~w」
オレ「・・・に、にせん、さんぜんきゅうしゃくです!!」
おば「・・・だから2000と3900どっちなのよ!!!(怒)」
静寂を突き破るおばあちゃんの怒声。ごめんて。い、いきなり怒んなよ。こええよ。この時ばかりは、普段あまり縮み上がらないオレのゴールデンなボールも縮み上がった。
そんなハプニングもありながら、麻雀の方は実力を如何なく発揮。並みいるプロ達をなぎ倒し、見事予選敗退となった。帰って鳳南押したらそれもボッコボコだったので酒飲んでふて寝した。
さてなんでこんな話をしたかというと、天鳳にも「2000-3900」があるからだ。
フリーで打つことが多い人だと忘れがちだが、これがオーラスの条件に響いてくることもある。
縮まる点差を確認しよう。
2000-3900ツモ → 子と7900点、親と11800点
7700直撃 → 15400点差
3900オール → 15600点差
11600直撃 → 23200点差
例えば、鳴いてのタンヤオドラ3、こいつはほぼテンパネすることはない。
ラス目と15500点差あれば、タンヤオドラ3は直撃されてもセーフ。ただドラが4枚あると死亡。
親かぶりの点数についても注意が必要だ。4ハンツモはテンパネしない限り2000-3900。100点の差のせいで無駄にラスることのないよう、注意すべし。
なんか完全に競技麻雀の話がメインみたいになった回だった。手抜き乙。
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