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天鳳強者研究⑰:あさぴん@mjさん(元十段) 天鳳の場に対応した状況判断!!



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あさぴん@mjさん。サンマの天鳳位だ。サンマ天鳳位になったあと、ヨンマの鳳南もがっつり打つようになり、九段と十段を行き来しているようだ。そんな鳳南の鉄強の牌譜から、サクッと。





これは基本的な牌理の部分。単騎リーチを見て北は残すとして、9mと8pどちらを切るべきか。


ここは8p切りが正解。9mは9m引きだけでなく、568m引きでもテンパイ。56mシャンポンはさすがにダマ、仮にカン8mも曲げないとしても、568m引きでテンパイに取れるかどうかで和了率に大分差がありそうな牌姿だ。


と言いながらも強者は当然7mをツモる。ここで8mを先にツモるのは、気合とか筋力とかそういう系のやつが足りてない。


ベタオリの局面。ノーチャンスの9pと東の比較。これは地味に難しい。
刺さった時に高いのは東だろう。しかし東には2枚切れるというメリットがある。9pを切っても次は東を切ることになりそうだ。
9pはノーチャンスの1枚切れ。さて・・・。
何を切るかの前に、トイメンがリーチしてきた時の状況を振り返ってみよう。

トイメンがリーチしてきた4巡目の場況はこうだ。

仮にトイメンが9pと何かのシャボになっているとしたら、799pから7pを切ってリーチと来たことになる。だが果たしてこの場況、トイメンは9pシャボとカン8pどちらを選ぶだろうか?
ピンズ上の場況が良く、9p一枚切れとなれば、片割れが役牌でもない限り、大体カン8pに受けるんじゃないだろうか。


あさぴんさんは9pを選択。結果として放縦となったが、東よりも9pの方が大分安全度が高いんじゃないだろうか。見ていてなるほどなと思った一局だった。


9pがドラなので36pの比較。どっち切る?


ここは6pを選択。2順前に上家に通っているというのもあるが、6pの見えている枚数を増やすとともに、自分の待ちになるところのまたぎを切っておくことにより、のちのペン7pでのアガリ率を上げる。


これが効いたのかどうかはわからないがサクッと3900和了。


ダンラスの南3局。オーラスは親番があるので、この局は特に条件なし。三色もあるがさすがにキツすぎるのでリーチ・・・。


と見せかけてテンパイ外し。三色コースへ。これは驚いた。
三色の形はできているとはいえ、9sと7mの両方を拾う必要があり、相当無理な三色作りなことは間違いない。

しかし、これはもしかすると天鳳でのみ有効な側面もあるかも知れない。このラス前と親番のオーラスで、他家の挙動がモロに変わってくるという話だ。

オーラスになってしまえば、全速力で自分のラス親を流しに来られることは目に見えている。
それならば、まだ他家が上位着順争いに色気も出したく、スピードMAXではないこのラス前のうちにムリヤリにでも打点を作り、次局の条件を多少なりとも楽にしたいということだろう。天鳳においては特に、ラス目が親のオーラスと、ラス目が子供のラス前とで、周りのスピード感がまるで違う。オーラスにスピードを落としたら即座にやられる。この局が、スピードを落として打点を追えるラストチャンスかもしれない。

これが正解と言うつもりはないし、正直なところ、疑問手ではある。本人もそう思っているかもしれない。
だがそれにしても、すげえな、天鳳の世界。まだまだ引き出し色々あるんだな、と思わされた。
面白い選択が色々見られたので、そのうちまた見てみたいと思う。

牌譜:
http://tenhou.net/0/?log=2017090813gm-00a9-0000-035c101d 2位
http://tenhou.net/0/?log=2017090716gm-00a9-0000-f975b591 1位
http://tenhou.net/0/?log=2017090716gm-00a9-0000-54a755f0 1位
http://tenhou.net/0/?log=2017090715gm-00a9-0000-c902d397 4位
http://tenhou.net/0/?log=2017090714gm-00a9-0000-df6eb6a2 1位
http://tenhou.net/0/?log=2017090711gm-00a9-0000-dec84a10 2位

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【天鳳戦術】新・字牌の切り順 (後編 役牌の切り順)



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前編(オタ風の切り順編)はこちら

基本の字牌の切り順に関しては、セオリー化されて色んなところで語られている。
オタ風→場風(他家のダブ東・ダブ南)→白発中→自風
というやつだ。天鳳界隈だと、知っている人がかなりの数を占めるんじゃないだろうか。

発は緑一色に刺さるから早く切れとか、裏ドラ効率がどうとか、そういう話もあるが、正直あんまり考えないようにしている。
そのへんは爆打くんがやればいい。人間が成績を残そうと思うなら、どうでもいいところではなるべく労力を使わないようにするのも技術なんじゃないかと思う。こんな記事を書いといてなんやねんって話なんですけどねw
今回はそれよりは実用性の高い役牌の切り順の話。




①後から切られた役牌の方が攻守に役立つ
例題:
8巡目に南家からリーチが入りました。
自分は手バラ、オリたいが現物がない。そこで、1巡目に切られている1枚見えと、7巡目に切られている1枚見えのどちらかを切ろうと思います。どっちがいいでしょうか。

これはある程度麻雀に精通している人ならわかるだろう。7巡目に切られたの方から切った方が良い。役牌はトイツで持っていればポンする可能性が高いものとして、1巡目に切られたより、7巡目に切られたの方が、切られた後に重ねられた可能性が低いからだ。

この例題から言えることは2つ。
まず一つ、1枚切れ役牌2種類の比較なら、後から切られた牌の方が安全なこと。
もう一つは、直近で鳴かれていない牌の方がトイツで持たれている可能性が減る=山にある可能性が高い、というわけだ。
つまり、攻守どちらの面でも、後から切られた役牌を残した方が有利というわけだ。


この手からは、攻撃力(=重なりやすさ)、守備力(=安全度)どちらの面で見ても、7巡目に切られた発を残した方が良い。9mを引いてテンパイした時も、相手から見て、直前に声がかかっていない発の方が切りやすい。

②ドラ表示牌の役牌は情報なし
では、1巡目に切られたと、ドラ表示牌に1枚あるだけのが手牌に浮いているとして、どちらを残した方が良いだろう。
これも後から切られた方理論でを残した方が良い。は一応鳴かれなかったという実績があるが、は情報なし。の方が安全かつ山にある可能性が高い。

以上。この辺も1000戦続ければ差が出てくるところだと思う。少なくとも、緑一色をケアして発を切るよりは62倍くらい役に立つはず。

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