月別アーカイブ: 2017年8月

【天鳳・達人の一打】ASAPINさん③ 積極的にアガリを見るダイミンカン!!



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ラス目の対面にドラのカンが入っている局面。役牌バックだとすれば南と持ち持ちの中しか残っていない局面。南は序盤に上家が切っているのみ。放縦はおろか、ポンされるだけでも相当な痛手となる局面だが・・・。

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天鳳位ASAPINはなんとこれをぶった切った。

鳴きが四方八方から入っていてわかりづらいが、上家の南切りは・・・

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この局面。もう一度最初の場面に戻ってみると・・・。
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対面の手出しは4m、2pの2回のみだ。
これをきっちり見逃さずに見ていた上で、対面に南が重なっている可能性はどうか。
①南0枚持ちから、2ツモで残り3枚の南→残り2枚の南と引く→相当なレアケース
②南1枚持ちから、1ツモで残り2枚の内の1枚の南を引く→2ツモのうち1つが南だった可能性すら非常に低い上、南を1枚持っていること、それが6順目までの摸打で不要にならないことを含めて考えると、これまたレアケースだろう

というわけで、自分の手牌も相当悪いが、1、2位との点差が近いこともあり切っていった。

文字にしてしまえば簡単だが、これ実戦で切れるだろうか。絶対ムリ!!

・・・と、話はこれで終わらない。更にすごいのはこの後だ。



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4sをポンして形式聴牌を取ると、なんと

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6pをダイミンカンしてリンシャンでのアガリをもぎ取りに行く!!!

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さすがにリンシャンに3pがいるほどうまくは出来ていなかったが、結局一人聴牌で流局。上位二人との差をつめてオーラスへ。惜しくも3着だったが、ASAPINさんにしかできなそうなこのプレイで期待獲得ptは相当跳ね上がってそうである。これを何度も何度も繰り返しできてこそ天鳳位・・・気の遠くなる話だ。

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牌譜:http://tenhou.net/0/?log=2016092620gm-00a9-0000-ad4d2116(3位)

天鳳強者研究⑫:独歩さん(天鳳位) アガリをもぎ取る漢の麻雀!!




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12人目の強者研究、言わずと知れた3代目天鳳位・独歩さん。
独歩さんは鳳南を長らく打っていないため、今回は昨季天鳳名人戦の牌譜(名人戦の後半にはトータルポイントを加味した打牌になることが予想されるため、1,2節の牌譜)を見た。
牌譜を見た印象。ひたすら粘り強く自分のアガリに向かって進む打牌が多かった。その基盤となっているのは手組みの柔軟さだ。手牌を固定させず、巡目が進んだ後に選択肢を多くし、受けながら押し返せるような手牌を作っている。また、手なりでゴミ手になりそうな手はかなりこねて、価値のある手を作り出そうという意思が感じられる。
また、これまで紹介してきた鳳南強者達に比べると、遠めの仕掛けが多少多く、積極的にアガリに向かう印象がある。まっすぐ打たずに手をこねる局面と、スピードを合わせに行く局面と、どちらも多く見られ、アガリの感覚が優れている印象を受けた。




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これはスピードを合わせに行く仕掛け。上家渋川プロの早そうな仕掛けに対して、ソーズ12234の形から5sをチーして3900を確定させる。ここから仕掛けなければ間に合わず、打点も確保されている。

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中がポンできツモも利いてさらりと1000-2000の和了。

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こちらは手をこねる方の手組み。ぐちゃぐちゃの手。どう構えたところで上がり目は薄いのでジュンチャン三色コースへ。

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リャンカンを真ん中から壊す、東大を出たけれど手順だ。元々和了率の低いバラバラ手を無理にまとめようとせず、上手くいったときだけ高打点にする手組み。

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南2局、対ラス目リーチだがここは追っかけ。待ちはドラ表カン2pと苦しいが、自分でドラ3枚使いなこともありここは勝負に行った。

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不確定三色、捨て牌を強くする意味合いの強い8mや7pよりも、ドラ受けを固定した。ドラ周りのソーズ真ん中は将来的にも一番危険になりやすいゾーンだ。先に処理しておくことで後で戦いやすくなる。

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西が切れる手になるビジョンが見えないため、3方向に安全度の高い3pをキープしたまま2sトイツ落しとした。この時点でほぼ終戦かと思われたが・・・

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次巡上家が合わせた6mをチーして西単騎のケイテンへ持っていく。早くないか?と思われるかもしれないが、西を切れるビジョンがない以上ここでケイテン、粘りのピッチング。

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東1局。対親リーだがリーチ前に4sを切っていることもあり、これくらいではまだまだオリない。

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どうせ字牌はいらなくなりそうな、割とタンピン系の手牌。危ない字牌から先に切っていく。

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ホンイツというか大三元のイーシャンテン。1pを切る手もあるが、1pは二件の現物。5s3mと切っている以上、今さら染めの匂いは隠せないし、何よりここで1pを切ってしまうとホンイツに限らずかなり手が整っているように見え、字を切ってもらえなくなりそうだ。7mを切った場合には、他家から見て、無理染め中身ぐちゃぐちゃというパターンが大いにありえるので、見え方として7mを切ったほうが良さそうだ。これが影響してかどうかはわからないが、大三元成就。いい一打だ。




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基本的には手が整っていなくても積極的にアガリに向かう。

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ラス目リーチとの戦い。あまり押したい手ではないが、安牌がないためドラプッシュだ!!中筋の赤5pを抜いたところで後が続かない。状況状況で最善を尽くす。

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なんとこのドラ3の役なしをダマテン。6pが3枚切られており、36pがきついということの他に、天鳳位独歩さんが見ているのは・・・

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この変化だ!!誰もが使えなさそうな8pポンを狙いダマにする胆力。これはすばらしい胆力だ。36pでのアガリ逃しが怖いが、ダマにしたところでツモってしまえば満貫だ。リーチした際の36pの出アガリや押さえつけ効果よりも、8pポンした時のあがりやすさと、8pポンのしやすさを天秤にかけ、こちらの方が優秀と見たということだ。

リーチのメリット(そこそこ) 8pポンのメリット(結構高い) × 8pポンのしやすさ(かなり高い)

ということだろう。レベルが違う。

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これも冒頭の東大を出たけれど手順と似た手組み。そのまま進めてゴミ手になりそうならばコネコネして勝負手を作りに行く。668m44p68sで1面子1雀頭を作りに行く6ブロック。

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コネコネして愚形聴牌。ここは当然・・・。

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ヘッドを外して戻す。1mを切る手もあるが、ペン3s引いた時に最終形カン2mになるよりは三色付かなくても23m待ちになった方が良いので4p切り。

以上だ。
今回の牌譜の中で一番インパクトがあるのは、やはり役なしドラ3ダマの36pだろう。独歩さんに限らずトッププレイヤー達に共通して言えることだが、「既存のセオリーを逸脱する勇気」が凄いと思う。天鳳名人戦という非常に注目度の高い戦いの中でやるならばなおさらだ。この根本にあるのは、自分の麻雀・判断に対する自信だろう。この自信は、実践の中で実際にセオリーを逸脱してみて、結果を出さなければ生まれない。ある程度までうまくなった人が自分の麻雀のレベルを上げようと思ったら、自分の中の常識を一度疑ってみる必要があるのかも知れないなと、今回の牌譜を見て思わされた。
全体として、独歩さんの麻雀は常に加点を意識しているというか、なんとかしてアガリをもぎとってやろうという姿勢が見られて面白かった。昨季はギリギリの戦いで敗れてしまったが、今期こそは並みいる強敵たちを全員なぎ倒し、天鳳名人位を取ってもらいたい。

牌譜:
http://tenhou.net/0/?log=2016072220gm-0009-10011-6d3ec383(1位)
http://tenhou.net/0/?log=2016072220gm-0009-10011-738e6017(3位)
http://tenhou.net/0/?log=2016072222gm-0009-10011-6ed86c5f(1位)
http://tenhou.net/0/?log=2016072222gm-0009-10011-09e25a7a(3位)

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