月別アーカイブ: 2016年8月

天鳳強者研究⑥:シンプルなワキガさん(最高十段) 打点作りとアガリへの嗅覚



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第6回は、シンプルかつインパクト大な素晴らしいハンドルネームをお持ちの「シンプルなワキガ」さんである。
結構十段を維持されていた気がするが、この前見たら九段に降段されていた。諸行無常。
牌譜を見た印象。私の先入観では、この人はニャッピー夏目さんのような、バットを短く持ってコツコツラス回避していくタイプだとばかり思っていたのだが、全然そんなことはなかった。アガリヘの嗅覚が非常に優れている。打点作りもうまい。それでいてラスには落ちないようきっちりやることはやる。こんなのは私の主観に過ぎないけど、この人は強いぞ。




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3mは1枚飛び、ソーズの場況は絶好。親もきそう。東4でリードもあるので、多くの十段はペンチャンを外しそうだが、シンワキさんは即リーチといった。順目も微妙なところで自分の河も強いので、ここでリーチして押さえつけておかないとアガリ逃すと見たか。

 

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ほぼほぼラスのない状況。親は降りている。北は生牌、4sがかなり安全だが、次巡以降通る牌も無いのでテンパイを取ってリードを広げに行った。

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ラス前二着目。タンヤオドラドラのテンパイ。ピンズの場況は悪い。先ほどのペン3mはリーチといったがこれは?リーチorダマor外し?

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テンパイ外し。今度はポンチーも利く上にダマにしても拾える待ちではない。

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手が進まないまま親リーチが来てアンパイは28mの2枚。ドラの6mを情熱プッシュ!!親満打ってもラスにはならないため、上位争いに積極的に参加。強い!!

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ドラ4の勝負手だが場は煮詰まりつつありかなり出遅れている状況。唯一の両面から仕掛けて2シャンテン!これをちゃんと仕掛けられるのが強者という感じがする。いぬじゃら4さんや太くないおさん、どんよくさんなどは間違いなくチーする一手。
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対ダンラスの親、イーシャンテン。8pなど抜くはずもなく9sプッシュ。

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ラス前の競っている状況でトップ目とラス目の仕掛け。チーしてシャンテンに取るかと思いきやスルー。見たときはマジで!?と思ったが、すでに南が切りきれないという判断だろう。親はほぼバックで今刺さってもおかしくない牌だし、ラス目に鳴かれた場合が最悪だ。十段に到達する人というのは本当にこのあたりがしっかりしている。

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そしてラス目に一牌も鳴かせずに爆守備。残っている役牌の南、中、発は上家と二人で全て殺す決意だ。

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東4、3着目。1mポンして2p。アンパイを一枚抱えたケイテン仕掛けだが、誰がテンパイしていてもおかしくさそうなこの場況でどうか。

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手を開けてみたら、案の定二人がテンパイ、一人がイーシャンテンだった。これは焦ったか。

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14s、14m、69pの手代わりは死んでいる。仮テンからのこの外側8m単騎はリーチ打つかと思ったがダマにした。

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この1pをポン!ここから白バックで仕掛けるのか・・・!と思ってみていると、

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ホンイツだった。運よくいい感じに育った時だけ前に出る、前準備の1pポン。なるほど、確かにこれはポンしてホンイツの方がいいな。あまりやったことがなかったので勉強になります。

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オーラス平和ドラドラテンパイ。3着目で、ラストは12300差、2着とは500点差、トップと8600差。リーチ行くかと思ったがダマにして、次巡ツモ切りリーチと行った。今トップ目の切った5sを、下家が合わせてくる可能性に賭けた1順ダマだろうか。

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ターツは足りないがダブ東を残して8s切り。打点を作りに行く。十段はみんな打点作るのがうまいわ。

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供託リーチ棒2本。4sは切らずにタンヤオ方面に持っていく1p切り。

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そしてカン4pチーから入る。親番だし積極的に動く。

 

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そして6200点のテンパイでプッシュ。アガリヘの道を見逃さない1p切り、4pチー、素晴らしい。

 

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東3局トップ目。三色もある手でこの白はスルー。安全度(DOWN)、スピード(ちょびっとUP)、打点(面前で仕上がる可能性がある分大幅DOWN)、確かにこれは鳴かないほうがいい結果が出そうだ。

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1sを引いて両面が出来たが両面崩し。どうせ5s引いたところでリーチ打たない手なので、残り2枚のペン2sに期待するよりは3枚のカン8sに期待する。三色確定する4s引きはあるが、上下のアンパイをキープする3sから切っていった。

牌譜:
http://tenhou.net/0/?log=2016052922gm-00a9-0000-4881e8f9(2着)
http://tenhou.net/0/?log=2016052922gm-00a9-0000-cd5c4e93(トップ)
http://tenhou.net/0/?log=2016052921gm-00a9-0000-d986444a(ラス)
http://tenhou.net/0/?log=2016052920gm-00a9-0000-7a659c5b(3着)

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天鳳強者研究⑤:Zuttakaさん(元九段) 暴れん坊&粘り腰麻雀!!



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第5回は、「Zuttaka」さん。情報がなく、あまり情報はないのだが、どうやらプロ関係者のようだ。
現在は八段に甘んじているが、安定段は8.4と鉄強と呼ぶにふさわしい成績を残している。この人がどんな麻雀を打つかと言うと・・・
暴れん坊&粘り腰麻雀。特に暴れん坊要素が強い。まあ見てもらおうか。

※前回まで長すぎたので、今回からは少し短めに行きます。




★Zuttakaスペシャル★(勝手に命名)
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まずはここで3p、7pと切ってピンズ受けを破壊。この時点で「いわしたろか」という意気込みが伝わってくる。

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発を引いて一気に高打点の臭いがしてくる。

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当然ここは赤をぶった切って打点に寄せて・・・

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7s引いたら当然リャンシャンテンに戻して・・・

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当然こんなチーテンなど取るはずもなく・・・

s

たどり着いた聴牌。ツモって跳満。
どうだろう。鳳南主体の打ち手でこの聴牌にたどり着ける打ち手が何人いるだろうか。2001年近鉄バファローズの「いてまえ打線」を彷彿とさせる打撃系の手順だ。中村ノリ、タフィローズ、磯部、吉岡・・・エース前田の防御率がえらいことになってたんやで・・・

話を麻雀に戻す。

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このへんもソーズのカンチャンから払ってホンイツorドラ使いのリーチの二本に絞って手を進める。

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5順目リーチ。弱気だとスルーしたてオリたくなるところだが、ポンして打6m。もちろんこの後白が出ればポンテン取るところだが、ホンイツを見ている8s残しだ。一番うまくいった場合2筋勝負するだけで聴牌が取れる。高打点暴れん坊型の打ち手はこの辺りの粘りが本当に上手い。

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ゴリゴリ押してドラまで押し切ってホームラン。「全打席フルスイングじゃない、全球フルスイングです」って中村紀洋がCMで言ってたのがちょっと流行ったんだけど(もはや15年前)誰も覚えていないだろう。どうでもいいですよね。すみません。

9下家のリーチを受けたところ。宣言牌がチーされていてわかりづらいが、西南北切ってからのドラ切りリーチ。気持ち悪い捨て牌だがチートイではない、仮にチートイだとしても東単騎にはしないだろうということだろう。さすがこの辺りはよく見ている。ただ東はバッタに余裕で刺さる牌である。ここで東を切るのは、まだまだあがる気満々ということだ。この暴れん坊はこの辺からの粘りがすごい。

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一枚切れの北を切らなかったのはさすがに見落としだとは思うが、このリャンシャンテンも生牌の1mを切って粘る。このタイプの強者はここからソーズやピンズを抜くことは絶対にしない。もちろんこのタイプの強者がそうなだけで、ここから抜いていく強者もいる。

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中バックのみの大したことない聴牌。どこかからロンの声がかかりそうな5pだが、これはPUSH。親の聴牌で、打点もわからない、張っているかもよくわからない子の仕掛けにはまだオリない。

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下家が残り400点。親番で3着まで3600差、トップと9900点差の2着目。暴れん坊でもここは繊細にダマにした。25sの場況不明ならリーチか。

 

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暴れん坊でもラス回避の絶対ポイントだけは絶対に外さない。平場ならもしかすると先切りまたぎの3sあたりを切るかも知れないが(ドラが打てないのでさすがに切らないか)、ここはひたすら現物を抜いて降りる。ここは元西武のカブレラでも現物を抜いて降りるところだ。

 

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